快適で安全性の高いIT環境を提供するために。ユーザー目線で考え行動する

グループ情報システムセンターのシステム4部で部長を務める森永。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC)で情報システム局の局長を兼務しながら、プロジェクトを推進しています。

「もともとシステム4部はDACから機能を移管した組織で、主にDACで使用する基幹システムの開発や運用保守のほか、Microsoft 365やGoogle Workspace、Box、SlackといったSaaS製品の導入を担う部署として設立されました。

現在ではさらに担当領域を広げ、博報堂DYグループ全体のシステムやネットワークを統合し、より快適でセキュリティレベルの高い業務環境の実現に向けてプロジェクトを進行中です。情報システムに関連する課題を解決することで、円滑なコミュニケーションや業務の効率化を推進すること。それが私たちの役割です」

部長としてシステムやネットワークの改善を行う中で、森永がいつも大切にしているのは社員の視点だと話します。

「私たちが価値を提供するのは、博報堂DYグループで働く社員です。そのため、会社や情報システム側の視点ではなく、ユーザーである社員の視点に立ってプロジェクトを推進することを大切にしています。ユーザーの利便性を実現するにはどういうシステムやネットワークが理想なのか。それを第一に考えるようにしています。

また、部署で一般的に使用している用語は、ITの専門知識がない社員にとっては理解するのが難しいものです。そのため相手に伝わりやすい言葉を選んで説明することも常に心がけています」

ユーザーファーストを追求しながら業務にあたっている森永。だからこそ、プロジェクトの実行は難しく、やりがいも大きいと話します。

「システムやネットワークの変更を行う際には、社員が業務を中断する必要があります。そのため、影響をいかに抑えるかを考えながら計画を立てて準備を進めなければなりません。そこが一番難しいですし、慣れ親しんだ従来のデバイスやツールなどが変わることに、社員から反発の声が上がることもあります。

それでも長期的にはみんなのメリットになると信じて実行する。すると次第に浸透して、みんなが当たり前に活用し、以前より業務がスムーズに行えるようになっている。その様子を見ると、実行してよかったとやりがいを感じます」

テクノロジー戦略会社だからこその環境。“粒違い”なメンバーの魅力を実感

広告制作に携わりたいという想いから、2009年にDACへ入社した森永。しかし、総務部からキャリアをスタートすることになりました。

「入社して間もなく情報システム部が発足することになり、社内のパソコンやITに関する問い合わせ対応を担当するようになりました。もともとITに興味があったので、仕事をするうちにおもしろくなり、どんどん知識を習得。それからは企業向けクラウドツールを積極的に導入するなど、一貫して情報システムの仕事に携わってきました」

グループ会社へ兼務出向しながら、森永はマネージャーとして経験を蓄積。そして2022年、博報堂テクノロジーズの設立に伴い、グループ情報システムセンター システム4部の部長を兼務することになります。

「DACではこれまで、積極的にSaaSを活用するなどして、時代の変化にスピーディに対応してきました。そうした動きを、博報堂DYグループのテクノロジー戦略会社として設立された博報堂テクノロジーズでなら、さらに活かすことができる。そして、優秀なエンジニアと働く中で、最新技術についての知見もより深められる。そんな期待感を抱いていました。

実際に働いてみると、テクノロジーに関する専門知識が豊富なだけでなく、コミュニケーションスキルが卓越したエンジニアが多いことを実感。しかもみんなバックボーンが多様で、キャリア採用だけでなく新卒入社のメンバーも多数います。わきあいあいとした雰囲気があり、『粒ぞろいより粒違い』のカルチャーの良さを感じています。

また、博報堂テクノロジーズは『マーケティング×テクノロジーによって社会と生活者に新しい価値・体験を提供する』をミッションとしているため、一般的な企業の情報システム部とは異なり、さまざまな経験が積めることも魅力です。エンジニアとして成長できる環境があり、キャリアの幅を広げることができます。

その一方で、これから解決しないといけない課題もあります。グループ情報システムセンターに関して言うと、担当しているグループ会社で部門が分かれてしまっているということです。現在、それを改善しようという動きができているので、将来的には機能別の組織として、より効率的で効果的な運営ができるようにしたいと考えています」

一時的なコストより社員にとっての長期的なメリットを考え、プロジェクトを実施

博報堂テクノロジーズが設立されて約1年。その間森永は、博報堂DYグループ全体のシステムやネットワークの統一を推進してきました。

「博報堂テクノロジーズには、博報堂やアイレップ、DACなどのグループ会社から出向しているメンバーが在籍しているのですが、これまでグループ会社ごとに使用しているデバイスやシステムが異なっていました。そのため、別のグループ会社のシステムにアクセスしようとすると、その会社のデバイスを使用しないといけないという不便が生じていました。

また、Microsoft 365の利用環境の違いからTeamsですぐに情報共有ができないなど、コミュニケーションの大幅なロスが発生していました。

そのほかにも拠点ごとのネットワークやセキュリティレベル、システムにアクセスする際のIDやパスワードなど、グループ会社間でIT環境が異なっているという大きな課題がありました。それらの統一化をめざし、約1年がかりでプロジェクトを推進。

これからいよいよ実施に移るフェーズです。完了すれば現状の課題が解決されるだけでなく、システム・設備の集約などによりランニングコストの削減も可能になります」

大幅な改善効果が期待できるプロジェクト。しかし、それを実現するまでの道のりは容易ではありませんでした。

「システムやネットワークの変更を行うと、設定をやり直さなければならないなど社員にも多くの負担がかかります。また、長期的に見ればランニングコストは削減できますが、システムや設備を変更する際には、一時的に大きなコストが発生してしまいます。そのため、実施するか否か社内でも意見が分かれ、何度も議論を行いました。そして最終的には、業務を行う上で不便を感じているという社員の声を尊重し、会社として実施する決断に至ったのです。

博報堂DYグループは規模が大きく社員数も多い組織体であるがゆえ、プロジェクトの実施は大変ですが、その分完了したときの効果も大きいはずです。情報共有の遅れやコミュニケーションロスがなくなることで業務スピードが上がり、業績のさらなる向上にもつながっていくと期待しています」

より高いパフォーマンスを発揮できる組織をめざして、新しい仲間と挑戦を

博報堂テクノロジーズを設立当初から見てきた森永。この1年で大きな変化が生じていると話します。

「優秀な人材が増えて、会社に新しい風が吹いているのを感じます。コミュニケーション能力が高く、キャリア採用で入社してもすぐチームに溶け込み、プロジェクトをリードする存在として活躍してくれていて頼もしいです。

博報堂DYグループは歴史の長い組織体ですが、慣習や従来のやり方にとらわれずに自分の意見を出す。それがグループ会社から出向してきたメンバーに新たな気づきや発見をもたらし、お互いに良い刺激になっていると思います」

社員の数も大幅に増え、成長のフェーズにある博報堂テクノロジーズ。今後の展望を森永は次のように語ります。

「私は10月からシステム4部に加え、システム5部の部長も兼務しています。今考えているのは、出向元のグループ会社ごとに縦割りになってしまっている組織の隔たりをなくすこと。そしてテクノロジー人材を集約し、より高いパフォーマンスを発揮できるようにしていきたいということです。

そのためにも“粒違い”な人材の個性や強みを一人ひとりしっかりと把握し、それぞれに合った仕事ができる環境を整えたい。そうしてシナジーを生み出せる組織をつくりたいです」

テクノロジー戦略を実行する強い組織づくりをめざして、今後も新たな仲間の参画を待ち望んでいると語る森永。

「自分の経験を活かしつつも、過去に培ったスキルやノウハウにこだわらずに、新たな挑戦ができる方、そして日々の仕事の中に自分から楽しみを見出せる方と一緒に働けたらうれしいです。グループ情報システムセンターが直接価値を提供するのは社員なので、やはり身近な誰かの役に立つことに喜びを感じ、ユーザーファーストで利便性を追求できる方が向いていると思います。

私も部長として、本人の意向も踏まえつつ、本人が気づいていない強みや可能性を伸ばせるような仕事も積極的に任せていきたいと考えています。ですので、これまでのキャリアの延長で業務に取り組むというよりも、まったく携わったことがないような分野の仕事にも興味を持ってチャレンジしてみること。

そして多様なバックボーンを持つメンバーと接しながら、自分の価値観やキャリアを広げていくこと。そこにワクワクできる方と、テクノロジー戦略会社としての未来を創っていきたいです」

※ 記載内容は2023年11月時点のものです

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